読書というものは、心の栄養ともいわれるように、例えば語彙力、思考力をつける、または心を落ち着かせるというような効果が望めます。
ただし、本を読むといっても、興味のないような本を読んでも、長続きしません。それで、読書をやめてしまっては、もったいないです。
そこで今回は、ミステリーのカテゴリで、驚きの展開で飽きずに読むことができる、湊かなえさんの小説を紹介しようと思います。興味が出たものがあったら、ぜひ読んでみて下さい。
目次
20代独身男性が購入してよかった湊かなえさんの小説ベスト1『告白』
湊かなえさんのデビュー作であり、最も評価の高いものでもあります。
まず、この作品の良いところは、1章から衝撃的な展開が見られることです。そのため、いきなり心を鷲掴みにされること間違いなしです。
湊かなえさんの、章を重ねていくごとに、別の視点が加わって、意外な事実、新たな発見があるというスタイルを、存分に楽しむことができます。
映画化もされており、そちらを先に視聴して、小説を読むと、よりストーリーに入り込むことができるでしょう。また、逆に、小説を読んで、映画を視聴するのも、また楽しいです。映画と小説、2つの楽しみ方ができる、原点にして頂点ともいえる作品です。
20代独身男性が購入してよかった湊かなえさんの小説ベスト2『少女』
湊かなえさんのキャリアの中で、初期のものとなっています。
この作品の特徴は、何といってもオチです。最後の最後に驚きが襲い、それにびっくりしていると、さらなる驚きの事実が明かされるという、2段構えのオチが用意されています。
さらに、途中にも様々なギミックがあり、1度読み終えた後に、もう1度読み返すことで、また新たな発見を楽しむことができます。あの時の描写はこういう意味だったのかという描写を見つける喜びを感じられるでしょう。
また、女子高生が主人公ということで、若い人にも楽しめると思います。女子高生の心理描写も見事なので、ぜひ主人公と同じ世代の方にも読んでほしい作品です。
20代独身男性が購入してよかった湊かなえさんの小説ベスト3『夜行観覧車』
この作品は、私が湊かなえさんの小説に初めて触れた作品だったのですが、その人間の描写に驚かされました。
見た目や普段の生活は、何とも普通の人間が、実は心の中ではとんでもないことを考えていたりするという、醜い人間の心理の描写が本当に見事で、自分の身の回りにもこんな人がいるという共感、もしくはいるのではないかという疑念が生まれてきます。
ドラマ化もされており、私もドラマから視聴したのですが、そちらも俳優さんの迫真の演技で、とても良いです。ドラマから入ると、キャストに頭を奪われて、想像力を働かせなくなるので、もしかしたら小説から読む方が良いかもしれません。
20代独身男性が購入してよかった湊かなえさんの小説ベスト4『ポイズンドーター・ホーリー・マザー』
この作品は、短編集であり、作品ごとに少し繋がりがあるというスタイルなのですが、ミステリー要素もありながら、人間の心理の描写もあるという、とても味わい深い作品です。
題名にもある通り、毒親、毒息子と呼ばれる、最近話題の存在を物語の中にうまく落とし込み、「本当にいそうな感じ」がよく出ています。オチが驚きの話もあり、短編で、読みやすく、あまり長い話を読めないという方にもおすすめです。気軽に驚きを感じることができます。読むのがしんどくなるようなところもありますが、なぜか手が止まらない、そんな作品を、ぜひ読んでみて下さい。
20代独身男性が購入してよかった湊かなえさんの小説ベスト5『ユートピア』
この作品は、田舎町に住む人たちと、そこに移り住む芸術家たちとの間で繰り広げられる、価値観のズレなどの、描写が魅力の作品です。
田舎をきれいなものとする、芸術家たち、そして、田舎に飽き飽きしている元からの住人たち。その対比が、すごく心にきます。
私は田舎住みで、どちらかというと、田舎の住人側の目線で読むのですが、共感できる気持ちが多いです。そして、そういった心理描写が多めの作品かと思いきや、最後は、「少女」と同じくらいの、畳みかけるような驚きが、襲ってきます。その衝撃もまた魅力で、読んでる途中と読み終わった後で、作品のイメージが、大きく変わる作品です。ある程度湊かなえさんの小説を読んできた方におすすめの作品です。
まとめ
今回は、湊かなえさんの小説ベスト5について、まとめてきました。湊かなえさんは、心理描写が巧みな点と、ミステリーらしいオチの驚きが魅力で、どの作品にも、そういった要素が見られます。
そのため、人間の心理の深い描写が苦手な方は、少し読みにくいかもしれませんが、そのような方でも、オチの驚きを楽しめるので、いろんな方に楽しんでいただけます。初めて読む方は、まず短編集、もしくは「告白」を読んでみてから、自分に合うかを判断してみたらよいでしょう。たくさんの方に、湊かなえさんの小説の魅力が伝われば幸いです。